今回は、毎週更新している「製薬業界ニュース第11号〜第20号」を振り返っていきます。

2月から始めた「今週のニュースBest3」も7月で、第20号になったんだね!
これまで取り上げられたトピックスを振り返っていきたい!

約5ヶ月で60個のトピックスを解説しました!
今回も研究者の視点からワクワクするような内容を取り上げてきたので、振り返りをしていきたいと思います!
登場企業ランキング
第11〜20号で登場した企業を、取り上げたトピックス数でランキング順にまとめました。
順位 | 企業名 | トピックス数 |
1 | エーザイ | 5 |
2 | 中外 | 3 |
3 | 第一三共 | 2 |
3 | イーライリリー | 2 |
3 | 富士フイルム | 2 |
4 | 塩野義 | 1 |
4 | プリファード | 1 |
4 | 小野薬品工業 | 1 |
4 | Meiji Seika ファルマ | 1 |
4 | アストラゼネカ | 1 |
4 | モデルナ | 1 |
4 | 田辺三菱製薬 | 1 |
4 | J&J | 1 |
4 | 協和キリン | 1 |
4 | Heartseed | 1 |
4 | メルク | 1 |
4 | 楽天メディカル | 1 |
4 | 大日本住友製薬 | 1 |

エーザイの登場回数の多さが目立つね!

今回のエーザイは、「アルツマイマー新薬承認」だけでなく「抗がん剤で提携」など、様々な領域で話題になったね!

それぞれの企業は独断と偏見で選んだけど、こうしてランキングにすると新たな気付きがあって面白い!
早速、第11〜20号を振り返っていきます!
第11号(~2021年4月30日)
【塩野義製薬】AI創薬 米企業と共同研究契約
塩野義製薬は、4月28日、AIの応用を目指す米企業 インベニAI社と共同研究契約を結んだと発表しました。
AI(人工知能)を活用して、精神・神経系領域におけるマルチターゲット創薬を目指すとしています。
【プリファード】ENEOSと原子レベルシュミレーターの新会社設立
株式会社プリファードネットワークス(Preferred Networks;PFN)は、4月27日、ENEOS株式会社と、新物質開発・材料探索を加速する高速の汎用原子レベルシミュレータを提供する合弁会社の設立について合意したと発表しました。
【小野薬品工業】国内初 がん悪液質治療薬を発売
小野薬品工業は、4月21日、国内初のがん悪液質治療薬「エドルミズ錠」(一般名:アナモレリン塩酸塩)を新発売したと発表しました。
第12号(~2021年5月7日)
【コロナワクチン】米政府、特許放棄を支持
バイデン米政権は、5月5日、「製薬会社が保有する新型コロナウイルスワクチンの特許権を一時放棄する世界貿易機関(WTO)の提案」を支持することを表明しました。
【Meiji Seika ファルマ】うつ病予防にDX活用 共同研究開始
Meiji Seika ファルマは、5月6日に、広島大学、株式会社マクニカと共に、「うつ病予防のデジタルトランスフォーメーション(DX)と社会実装」を目指す共同研究契約を締結したと発表しました。
製薬企業 決算情報まとめ
中外製薬、第一三共、アステラス製薬、協和キリン
第13号(~2021年5月14日)
【エーザイ】国立がん研究センターと共同研究
エーザイは、5月14日、国立がん研究センターと、「希少がん・難治性がんについて創薬を加速させる研究」について共同研究を始めたと発表しました。
【イーライリリー】コロナ治療薬 承認。第三の治療薬
厚生労働省は、4月23日に、米国製薬大手イーライリリーが開発した「オルミエント(バリシチニブ)」について、新型コロナウイルスの3例目の治療薬として承認したと発表しました。
製薬企業 決算情報まとめ
武田薬品工業、大塚ホールディングス、エーザイ、塩野義製薬、小野薬品工業、田辺三菱製薬、大日本住友製薬
第14号(~2021年5月21日)
【アストラゼネカ】コロナワクチン特例承認
厚生労働省は、5月21日、英製薬大手アストラゼネカ社が開発した新型コロナワクチンを特例承認したと発表しました。
【モデルナ】コロナワクチン特例承認
厚生労働省は、5月21日、米製薬 モデルナ社が開発して、武田薬品工業が申請をしていた、新型コロナワクチンを特例承認したと発表しました。
【富士フイルム】iPS細胞で共同研究
富士フイルムは、5月18日、FUJIFILM Cellular Dynamics, Inc.(FCDI)・Opsis Therapeutics, LLC(オプシス社)と、BlueRock Therapeutics LP(ブルーロック社)で、iPS細胞を用いた眼疾患治療法の研究開発における戦略的提携に合意したと発表しました。
第15号(~2021年5月28日)
【田辺三菱製薬】薬物スクリーニング用AI技術構築
田辺三菱製薬は、5月25日、京都のAIベンチャー企業 HACARUSと共同で、薬物スクリーニング用のAI技術を構築したと発表しました。
【第一三共】国内初のウイルス療法 がん治療薬承認へ
厚生労働省は、5月24日に、悪性の脳腫瘍の治療薬として、第一三共と東京大学医科学研究所が共同開発している、がん治療用ウイルスを期限付きで承認することを決めました。
【J&J】コロナワクチン申請 1回投与型
ジョンソン・エンド・ジョンソンは、5月24日に、開発中の1回接種新型コロナウイルス感染症(COVID-19)予防ワクチン候補の製造販売承認を申請したと発表しました。
第16号(~2021年6月4日)
【中外製薬】クライオ電子顕微鏡を導入 国内製薬企業で初
中外製薬は、5月31日に、国内製薬企業で初めてクライオ電子顕微鏡を導入したと発表しました。
【協和キリン】開発中のアトピー薬で アムジェンと大型提携
協和キリンは、6月1日に、米製薬大手アムジェンと、開発中のアトピー性皮膚炎治療薬「KHK4083」の 共同開発・販売に関する契約を締結したと発表しました。
【Heartseed】iPS細胞由来の開発品を ノボノルディスクへ導出
Heartseedは、6月1日に、デンマーク大手製薬企業ノボノルディスクと、重症心不全を対象とするiPS 細胞由来心筋球を用いた再生医療に関して、全世界での技術提携・ライセンス契約を締結したと発表しました。
第17号(~2021年6月11日)
【エーザイ】アルツハイマー病新薬 米国で承認
エーザイと米製薬企業バイオジェンは、6月8日に、共同開発していたアルツハイマー病治療薬「ADUHELMTM(一般名:アデュカヌマブ)」が米国で承認されたと発表しました。
アルツハイマー病の病理に作用する世界初の治療薬として、迅速承認を受けたとしています。
【エーザイ】アルツハイマー新薬へのアクセス支援 開始
エーザイと米製薬企業バイオジェンは、6月8日に、承認されたアルツハイマー病治療薬「アデュカヌマブ」へのアクセスを確保できるような、患者向けのプログラムを開始したと発表しました。
【第一三共】国内初 ウイルスを利用したがん治療薬 承認
第一三共は、6月11日に、悪性の脳腫瘍の治療薬として、東京大学医科学研究所と共同開発した、がん治療用ウイルス「デリタ クト注」(一般名:テセルパツレブ)が承認されたと発表しました。
第18号(~2021年6月18日)
【メルク】コロナ治療薬 国内で最終試験を開始
米製薬大手メルクの日本法人であるMSDは、6月17日に、「新型コロナウイルス感染症治療薬として開発中の’モルヌピラビル’について、日本国内でP3試験を開始した」と発表しました。
【エーザイ】抗がん剤開発でBMSと提携 最大3400億円を受領
エーザイは、6月18日に、「抗がん剤として開発中の抗体薬物複合体(ADC)’MORAb-202’に関して、米製薬大手ブリストル マイヤーズ スクイブ(BMS)と共同で開発・商業する契約を結んだ」と発表しました。
【楽天メディカル】島津製作所と共同開発 がん光免疫療法の機器
楽天メディカルは、6月18日、「島津製作所とがん光免疫療法に使う医療機器を共同で開発・製品化する契約を結んだ」と発表しました。
第19号(~2021年6月25日)
【中外製薬】コロナ治療薬 米国で緊急使用許可
中外製薬は、6月25日に、「関節リウマチ薬’アクテムラ(一般名・トシリズマブ)’が、新型コロナウイルス感染症の治療薬として緊急使用許可を取得した」と発表しました。
【エーザイ】アルツハイマー病新薬 米国でブレークスルーセラピー指定
エーザイは、6月24日に、「米バイオジェンと共同で開発するアルツハイマー病治療薬候補’レカネマブ’について、米食品医薬品局(FDA)からブレークスルーセラピーに指定された」と発表しました。
【大日本住友製薬】糖尿病の画期的新薬承認 新しい作用機序
大日本住友製薬は、6月23日に、「2型糖尿病治療剤’ツイミーグ’(一般名=イメグリミン塩酸塩)の承認を取得した」と発表しました。
第20号(~2021年7月2日)
【中外製薬】コロナ治療薬 国内で承認申請
中外製薬は、6月29日に、「新型コロナウイルス中和抗体である’カシリビマブとイムデビマブの抗体カクテル療法’について、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)治療薬として、国内で承認申請を行った」と発表しました。
【富士フイルム】バイオ医薬品の製造設備に 900億円追加投資
富士フイルムは、6月29日に、「バイオ医薬品CDMO子会社FUJIFILM Diosynth Biotechnologiesの欧米拠点に総額約900億円の大型設備投資を行う」と発表しました。
【イーライリリー】アルツハイマー病新薬候補 画期的治療薬に指定
イーライリリーは、6月24日に、「開発中のアルツハイマー治療薬’ドナネマブ’について、米当局より画期的治療薬(ブレークスルー・セラピー)の指定を受けた」と発表しました。
まとめ

30個もニュースを振り返ったら、製薬業界の大まかな全体像が見えてくる気がする!

製薬業界のトレンドを押さえることは大事だね!
これからも、研究者の視点から、わかりやすく解説していきます!
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