【新型コロナウイルスvs人体②】ウイルスが体内に侵入(シリーズで解説)

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世界中で猛威を振るっている新型コロナウイルスと人類の戦いについて、

シリーズで分かりやすく解説したいと思います。

シリーズ①では、「そもそもウイルスとは?」というテーマで学んだよ!
【新型コロナウイルスvs人類】シリーズ①新型コロナウイルスとは?

シリーズ②では、「ウイルスが体内に侵入」というテーマで解説します!

ウイルスと人体がどんな戦いをしているのか興味ある!

製薬企業ではたらく研究者の視点からわかりやすく解説するね!

口や鼻から侵入

体のほとんどの部位は「皮膚」によってウイルスの侵入を防いでいます。

そのため、ウイルスは口や鼻などわずかな隙間を狙っています

厚生労働省によると、新型コロナウイルスの感染経路は主に2つが挙げられています。(参考:厚生労働省

新型コロナウイルスの感染経路
① 飛沫感染
② 接触感染
 

飛沫感染

一つ目の感染経路は「飛沫感染」です。

感染者の飛沫(咳、くしゃみ、つばなど)を吸い込むことにより感染してしまいます。

飛沫には重さがあるから、「2 mのソーシャルディスタンス」が重要なんだね!

ソーシャルディスタンスによって確かにリスクは減るけど、注意が必要だよ!

微小な飛沫はかなり長時間、空気中を漂うんだ!

 

接触感染

二つ目の感染経路は「接触感染」です。

感染者との直接的な接触や、ドアノブなどの物の表面についたウイルスに接触することで、ウイルスが手に付着します。

このウイルスが付着した手で、口や鼻に触れることで感染してしまいます。

マスク、換気、手洗いなどで、この二つの感染経路を防ぐことが大切だね!

そうだね!

続いて、実際にウイルスが口や鼻に入ってしまってからの攻防を解説するよ!

 

気管における攻防

ウイルスvs人体の第一の戦場は、「気管」で繰り広げられます。

口や鼻から侵入したウイルスはさらに肺の奥へと侵入しようとします。

しかし、ここで「線毛」の働きによによりウイルスは押し返されます。

気管に入ってきた、ほこり、ウイルス、細菌を体外へ追い出すよ!

気管の表面は濡れていて、僕たち線毛が体外への流れを作っているんだ!

こうして押し戻されたウイルスは、せきなどで体外へ追い出されたり、食道から胃に入って分解されるんだね!

そうだね!でも油断はできないよ!
冬場の乾燥によって、この流れが弱くなってしまうこともあるし、

さらには新型コロナウイルスは、この線毛の働きを弱めてしまう作用があるということも報告されているんだ!

 

肺に到達

こうして、ついにウイルスは肺の奥へと侵入してしまいます。

肺の奥では、ブドウのように枝分かれしていて「肺胞」と呼ばれる袋に繋がっています。

肺胞を構成する細胞には、「ACE2受容体」という名前の「鍵穴」が存在します。

ウイルスの狙いは、この肺胞の細胞にある「鍵穴」です。

新型コロナウイルスは、このACE2受容体という「鍵穴」にピタリとハマる「鍵」を持っています

ウイルスはこの鍵穴をこじ開けて細胞内に侵入してしまいます。

ACE2受容体は、肺以外にも、全身の至る所の細胞に存在するため、

新型コロナウイルスは様々な組織に侵入して、多様な症状を引き起こすと言われているよ!

細胞に侵入するための鍵を持っているなんて、ウイルス賢い!

細胞に侵入してウイルスは何をするの?

ウイルスは細胞を乗っ取って大増殖するよ!

次回は、「ウイルス大増殖」の解説をします!

 

まとめ

ウイルスが体内に侵入する方法を解説しました。

まとめると、以下の順序で侵入します。

① 鼻や口から侵入する。(飛沫感染と接触感染が主な感染経路)
② 気管では、線毛と戦いを繰り広げる。
③ ウイルスの狙いは肺胞の細胞。「鍵穴」にピタリとハマる「鍵」を持っている。

次回の記事では、「ウイルスの大増殖」をミクロな視点から解説したいと思います。

この記事によって、皆さんがウイルスに興味を持ち、感染症対策のために調べたり勉強するきっかけになれば嬉しいです。

 

参考文献

もっと詳しく知りたい方は、以下の文献を読んでみて下さい。

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