【時価総額ランキング4~6位】世界の製薬会社「2021年最新」(メガファーマ、海外製薬企業、外資、外国)

投資・株

世界の製薬会社を「時価総額ランキング順に」分析していきます。

次回に引き続き、今回は「4~6位」を解説していきます。

下図は、2021年4月16日時点のランキングです。

順位 社名 時価総額(億ドル)
1 J&J 4271
2 ロシュ スイス 2871
3 ファイザー 2152
4 ノバルティス スイス 1986
5 メルク 1960
6 アッヴィ 1904
7 イーライリリー 1814
8 ノボノルディスク デンマーク 1673
9 アムジェン 1472
10 ブリストルマイヤーズスクイブ 1462
11 アストラゼネカ 1339
12 サノフィ 1274

参考:Forbes「The Global 2000 2021」

世界に目を向けると、時価総額が1000億ドルを超えるメガファーマが12社もあるんだ!

日本の製薬企業で時価総額トップは、中外製薬で約700億ドルだから、大差があるね。。。

それぞれどんな企業なのか知りたい!

製薬企業ではたらく研究者の視点から、わかりやすく解説していくね!

この記事でわかること
海外メガファーマの「特徴、決算概要、主要ニュース」

今回は、4~6位をサクッと分析していきます!



【第4位】ノバルティス

ノバルティス(Novartis)は、

新薬以外にも、アイケア製品やジェネリック医薬品など、幅広い事業展開をしている、スイスの製薬企業です。

「オンコロジー、循環器、アイケア、バイオシミラー、中枢神経」を重点領域としています。

時価総額は、1986億ドルの第4位です。

アイケアとジェネリックにも展開しているんだ!

近年、大型買収によって事業を拡大しているよ!
2020年度の決算概要を見ていこう!

2020年売上は487億ドル(前年比+3%)

売上実績
・2019年度:474億ドル
・2020年度:487億ドル
参考:Novartis

2020年度の売上は、3%増加しているね!

注力しているオンコロジーと循環器の新薬が好調だったね!

近年の主要ニュース
・コロナ治療新薬の治験最終段階へ
・’億超え’新薬ゾルゲンスマが保険適応

コロナ治療薬の開発最終段階へ

ノバルティスは、モレキュラー・パートナーズと抗ウイルス薬の共同開発を進めており、2021年内の実用化を目指しています。

新しい治療薬の開発が最終段階なんだ!

ウイルスの3つの部位を標的としているから、変異株にも効果があると発表しているよ!

‘億超え’新薬「ゾルゲンスマ」が誕生

2020年5月20日、脊髄性筋萎縮症に対する遺伝子治療薬「ゾルゲンスマ」が国内最高額となる1億6707万7222円で、保険適用されました。

ノバルティスといえば、去年、国内最高1.7億円の新薬が保険適応になったことで話題になったよね!

そう!

脊髄性筋萎縮症と呼ばれる難病の、遺伝子治療薬「ゾルゲンスマ」だね!

なんでそんなに高額なの?

従来は薬を何度も投与する必要があったけど、

ゾルゲンスマは非分裂細胞に長期間安定して存在するように設計されていて「1回の投与で長期間の効果」が期待できるからだよ!



【第5位】メルク

Merck & Co.svg

メルク・アンド・カンパニー(Merck & Co., Inc.、Merck Sharp &Dohme (MSD))は、

ドイツで誕生した化学・医薬品メーカー「メルク」から独立した、米国の製薬企業です。

日本では、MSDの名で知られていますが、北米ではMerckを名乗っています。

「がん、ワクチン、感染症、循環代謝」などを重点領域としています。

時価総額は、1960億ドルの第5位です。

ドイツのメルクとは別の会社なんだね!

そうだね!
2020年度の決算概要を見ていこう!

2020年売上は480億ドル(前年比+2.5%)

売上実績
・2019年度:468億ドル
・2020年度:480億ドル
参考:Merck

2020年度の売上は、2.5%増加しているね!

主力製品の免疫チェックポイント阻害薬「キイトルーダ」が好調だったね!
この1剤だけで年間144億ドルも売り上げたよ!

キイトルーダって、本庶先生のノーベル賞で話題になったオプジーボと同じ「抗 PD-1 抗体」だよね!

世界中のメガファーマがしのぎを削る、免疫チェックポイント阻害薬は、開発競争が激化しているよ!

近年の主要ニュース
・コロナワクチン開発中止
・コロナ治療薬、最終段階へ

コロナワクチン開発中止

2021年1月25日、新型コロナウイルスワクチンの開発を中止すると発表しました。

コロナワクチンの開発中止したんだ。。。

中止の理由として、免疫の効果が薄かったからと発表しているよ。。。

コロナ治療薬、最終段階へ

コロナ治療薬の臨床試験が最終段階に入っています。

コロナ治療薬の開発は順調なの?

治療薬も、複数のプロジェクトが相次いで中止になったんだ。。。

ただ、抗ウイルス薬「モルヌピラビル」については、症状の軽い患者に効果があるとして、世界中から期待を集めているよ!

症状が軽いうちに効く、新たな治療薬には期待だね!



 

【第6位】アッヴィ

アッヴィ(AbbVie)は、バイオ医薬品の研究開発に特化した、米国の製薬企業です。

米製薬企業アボット ラボラトリーズ社の分社化により、2013年に誕生しました。

「免疫、がん、中枢神経、アイケア、ウイルス、美容」などを重点領域としています。

時価総額は、1904億ドルの第6位です。

意外と、最近設立された会社なんだね!

そうだね!新薬の研究開発に特化しているよ!
2020年度の決算概要を見ていこう!

2020年売上は458億ドル(前年比+38%)

売上実績
・2019年度:333億ドル
・2020年度:458億ドル
参考:AbbVie

2020年度の売上は、38%も増加したんだ!

2020年5月に、アイルランドの大手製薬企業アラガンを約630億ドルで買収したことが要因だね!
アラガン社の製品が売上に加わったことで、かなり増加したんだ!

アッヴィって、世界で最も売れている薬を持っているよね!

そうだよ!
関節リウマチ治療薬「ヒュミラ」は、2020年に198億ドルも売り上げたよ!

一つの薬だけで、年間およそ2兆円も!!
桁違いだ。。。

でもヒュミラは特許切れ間近で、大幅な減収が予想されるから、大型新薬の開発が急がれているよ!

近年の主要ニュース
・アイルランド大手製薬企業 アラガン 買収完了(2020年5月)

大型買収完了

2020年5月に、アイルランド製薬大手アラガンの6.7兆円の買収を完了しました。

ヒュミラの減収を補うために、大型買収を推し進めているの?

アッヴィは収益の多様化を目指しているよ!
アラガン社買収によって、美容や中枢神経の領域がパワーアップしたね!
免疫や中枢神経などでも有望な新薬があるよ!

 

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