今週、製薬業界で起きたニュースを3つに絞って解説します。

わかりやすく、サクッと教えて!

製薬企業ではたらく研究者の視点から、
押さえておきたい今週のニュースを3つに厳選して、わかりやすく解説します!
【田辺三菱製薬】うつ病治療アプリのライセンス契約
3月1日、田辺三菱製薬は、うつ病治療アプリの臨床開発・販売に関するライセンス契約をDTアクシス社と結んだことを発表しました。(参考:田辺三菱製薬)
DTアクシス社は、アプリを活用した医療機器の開発を目指している企業で、
このアプリは、開発プロジェクト第一号として、田辺三菱製薬とDTアクシス社で共同開発を進めていました。

薬だけでなく、「アプリで治療」する時代になってきているんだね!

デジタルヘルスと言われている分野は、期待されているよ!
データを活用した効率的な治療だけでなく、
病気になる前の「予防的な治療」も可能になるのではないかと注目を集めています!
【ペプチドリーム】小野薬品工業へ創薬プラットフォームを供給
3月1日、ペプチドリームは、小野薬品工業とペプチド創薬開発プラットホームシステム(PDPS)を供給し、
対価として、ライセンス料やロイヤルティーなどを受け取る契約を結んだことを発表しました。(参考:ペプチドリーム)
小野薬品は、PDPS を用いて、新しい創薬標的に最適なペプチドを効率的に創製することを目指しています。

ペプチドリームって、ペプチドの技術を薬の開発に応用しているバイオベンチャーだよね!

そうだね!
ペプチドリームはこのPDPSを、大手製薬企業(ブリストルマイヤーズ社、ノバルティス社、ヤンセン社、武田薬品工業、塩野義製薬など)に次々と供給しているよ!

ペプチドって、低分子のように安く作れて、抗体のように標的を狙い撃ちにできるから、次世代の創薬手法として注目されているんだよね!

そうだよ!
特にペプチドリームは、このペプチドの技術で世界から認められているということで、期待が高まっているね!
【日医工】業務停止命令
3月3日、日医工は富山県より、32日間の業務停止命令を受けたことを発表しました。(参考:日医工)
処分理由は、医薬品製造の品質管理を適切に行わなかったことなどと述べています。
再発防止策として、手順書の明確化などを挙げています。

ジェネリックメーカーで品質管理の問題が相次いでいるのは何でなんだろう?

ジェネリックは、先発薬よりも「価格が安い」ことと、政府主導のジェネリック推進による「急激な規模拡大」によって、利益率が年々減少し、無理が出ていたと言われているよ。。。

私たちも、医薬品の製造に関わる者として、「品質の良い医薬品を製造する」という製薬企業本来の使命を再確認しなければならないです!
関連記事

これから毎週、製薬業界のニュースを厳選して発信します!
Twitterも始めたので、よかったらフォローしてみて下さい!
コメント