2月から毎週連載を開始し、今回は第19号!
製薬業界で起こった 2021年6月25日までの最新トピックスを 3つに厳選して解説します。

今週も、製薬業界のニュースをわかりやすく、サクッと教えて!

製薬企業ではたらく研究者の視点から、順にわかりやすく解説していきます!
【中外製薬】コロナ治療薬 米国で緊急使用許可
中外製薬は、6月25日に、「関節リウマチ薬’アクテムラ(一般名・トシリズマブ)’が、新型コロナウイルス感染症の治療薬として緊急使用許可を取得した」と発表しました。(参考:中外製薬)

日本発のコロナ治療薬が誕生したんだね!
今回の「アクテムラ」ってどんなお薬なの?

国産初の抗体医薬品として発売されて、主に関節リウマチの治療に使われいる薬だよ!
現在は、コロナ治療薬として開発が進められているんだ!

どんな効果が期待されているの?

サイトカインストーム(免疫の暴走)を防ぐことが期待されているよ!

サイトカインストーム?

そう!
免疫が暴走して体にダメージを与えることが、コロナ重症化の原因と考えられているんだけど、この症状を和らげることが期待されているんだ!

今後はどうするの?

他にもアクテムラを使った臨床試験が進められているよ!
日本では年内の申請を目指すとしています!
【エーザイ】アルツハイマー病新薬 米国でブレークスルーセラピー指定
エーザイは、6月24日に、「米バイオジェンと共同で開発するアルツハイマー病治療薬候補’レカネマブ’について、米食品医薬品局(FDA)からブレークスルーセラピーに指定された」と発表しました。(参考:エーザイ)

そもそも、ブレークスルーセラピーって何?

簡単に言うと、革新的な新薬候補のことだよ!
ブレークスルーセラピー指定を受けると、効率的な開発を進めるための助言を受けたり審査を迅速化したりすることが可能になるんだ!

なんで、ブレークスルーセラピーに指定されたの?

良好な臨床試験の結果が示されたからだね!
レカネマブを投与することによって、「アルツハイマー病の原因と考えられている物質’アミロイドβ’の減少」と「症状の進行がおさまる」などの効果が評価されたよ!

今後はどうするの?

現在、最終段階の臨床試験が進行中で、
2022年9月までの結果の取得を目指すとしているよ!

エーザイって、この前、別のアルツハイマー病新薬も承認されたよね!

エーザイは、アルツハイマー病新薬の開発を複数行っていて、
患者の症状に合わせた治療の実現が期待されています!
【大日本住友製薬】糖尿病の画期的新薬承認 新しい作用機序
大日本住友製薬は、6月23日に、「2型糖尿病治療剤’ツイミーグ’(一般名=イメグリミン塩酸塩)の承認を取得した」と発表しました。(参考:大日本住友製薬)

今回の治療薬って何が画期的なの!?

新しい作用機序が画期的なんだ!
ミトコンドリアに作用する薬だよ!

ミトコンドリアに作用?

そうそう!ミトコンドリアは、エネルギーを作る役割で、よく知られているんだけど、糖尿病にも深く関わっているんだ!

ツイミーグには以下の2つの効果が期待されているよ!

2つの血糖値を下げる作用を持つんだね!

他の薬と併用もしやすくて、幅広い患者に使われることが期待されているよ!
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